「カングラ」は、ダージリンと同じヒマラヤ山麓にあるインド最北部の歴史の長い茶産地です。
19世紀半ばにイギリス人がこの地に中国種の茶の木を植えてからが茶産業の始まりでしたが、1905年に発生した大地震により壊滅状態となり、現在は生き残った少数の茶園でのみ生産しています。
また産地の大部分は緑茶の生産で、紅茶の生産はクオリティシーズン(旬)時にごくわずかのみ。そのためインドでは緑茶の生産地として有名ですが、世界的には珍しく日本国内でもあまり知られていません。
ここで生産される緑茶は繊細でスパイスの香りがあり、主にアフガニスタンやパキスタンなど中央アジアに輸出されています。
一方、紅茶はダージリンに似た香味をもち「カングラ」「ヒマラヤン・ティー」「ヒマチャル・プラデッシュ」として輸出されています。
カングラ紅茶の生産地(場所)
カングラは標高900〜1,500m、インド北西部のヒマチャルブラディッシュ州カングラ渓谷のカシミール高地にある小規模な紅茶産地です。
ネパールを挟んでダージリンの反対側に位置し、ダージリンと似た冷涼で昼夜の寒暖差が大きく霧が発生しやすい気候と風土をもつエリアです。
カングラ紅茶の旬・収穫時期
春先に少量生産されるファーストフラッシュ(一番茶)がクオリティシーズンになります。
カングラ紅茶の味の特徴
ダージリンに似た華やかでフローラル系の繊細な香味をもちますが、ダージリンとはまた違った穀物の香ばしい香りと渋味、やわらかな甘み、爽やかなコクがあります。
スッキリ、まろやかな後味です。
水色は淡い黄色〜オレンジ色。
カングラ紅茶の茶園(農園)
<主な茶園>
※マーカー茶園は特に人気の茶園
- ダラムサーラ農園
- ライプール茶園
- ワー茶園
カングラ紅茶おすすめの飲み方
ダージリンと似た香味なので、ダージリンと同じくストレートがおすすめです!
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